スタティックミキサーとは

スタティックミキサーとは、名前の通りスタティック(静的)なミキサーです。動力を使用せず、流れてくる材料の流速を利用して混合を行います。
たとえば、サラダ油と水など、混ぜると2つの層が形成され油が水の上に浮かぶのが分かります。混ぜようと思ってもそのままでは中々混ざりません。油の濃度があがればなおさら混ぜにくくなります。水の中に空気を入れようとしても、細かく、均一な気泡を液体の中に散乱させるのはとても難しいです。
また、お風呂でも分かるように、熱いものと冷たいものも、いずれは同じ温度に落ち着きますが、しばらくは温度も2層のままで存在します。
スタティックミキサーはこのような混ざりにくいものを、その材料の流れを利用することで、動力を全く使用せずに混ぜることができるツールです。設置場所は材料が流れる配管内部(インライン)となるため、異物が混入することがなく、医療現場や食品現場でも使用されています。インラインミキサーとも呼ばれます。
スタティックミキサーには様々な混ぜ方があり、その構造も様々です。
ここでは3タイプの構造をご紹介します。

ケニックス型ケニックス型は、長方形の板をねじった構造体を配管内部に挿入したインライン式のミキサーです。注入流体 を分割・転換・反転作用によって混合します。
ケニックス型スタティックミキサーの図

MSE型2種の混合エレメントを積みかさね、ブラインド 板と中間板ではさんだ構造をしたインライン式のミキサーです。板を積層することでできた複雑な流路を流れることで、分割・合流を繰り返すことによって、混合が促進されます。

プレート型(スタティックミキサー2800)プレート開口部の後方に形成されるカルマン渦と対流のかく乱作用を利用したインライン式ミキサーです。材料を注入する場合は混合板の出口で供給され、かく乱された流れに 搬送されます。

スタティックミキサー2800

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